巨人が土俵際に追い込まれた。エース菅野で首位たたきをもくろんだが、5回11安打、今季自己ワーストの6失点でKO。カード負け越しが決まる連敗に「とにかく勝ちたかった。味方が4点取ってくれたのに粘れなかった。ふがいない。何も言い訳できない。厳しい戦いと覚悟していたけど、もう1つ粘れなかった」と敗戦を背負った。

 鬼門が呪縛のようにつきまとう。前夜は最大7点差から一時は逆転するもサヨナラ負け。この日も2点差をひっくり返し、2点リードの優勢に持ち込んだが、逆転を許した。象徴的だったのは5回2死二、三塁で会沢を詰まらせたが、左中間前にポトリと落ちる決勝の2点適時打にされた。マツダスタジアムでは昨季の8月12日から11連敗。高橋監督も「特にいつも通りだったと思うし、調子が悪いということではなかった」と首をかしげた。

 山口俊、菅野の2枚看板を投入して手痛い2連敗。今日22日にも自力優勝が消滅する可能性がある。菅野は「まだまだ諦めたくないし、負けたばかりで気持ちの整理つかないけど、試合は待ってくれない。全て勝つつもりで、前に行きたい」。鬼門を打破しなければ始まらない。【為田聡史】