中日松坂大輔投手(37)が4勝目を挙げた試合後、同学年で親交が深い前巨人村田修一にメッセージを送った。

 村田はこの日午前に会見した。今季いっぱいBCリーグ栃木でプレーを続け、来年以降のNPB復帰に否定的な内容だった。松坂は登板日だったため連絡はとっていなかったが、情報は把握しており、試合後に取材対応した。少し、言葉を探したあとに“直球”を投げ込んだ。

 「僕からシュウに言いたいのは、自分もそうだったけど、可能性はゼロじゃない。来年に向けて、あきらめないでほしい。やめないでほしいという気持ちです。僕は最後まであきらめず、もがき続ける姿を見せていきたい。自分たちはまだやれるんだと、僕らの世代みんなで見せていきたい。そこにシュウイチも入ってきてほしい」

 松坂自身も昨年オフ、3年間で1試合しか登板できなかったソフトバンクを退団。右肩の深刻な故障を抱えていたため、獲得球団がなかなか現れず、ようやく1月下旬に中日の入団テストを受けた経緯がある。昨年のこの時期には現役引退も頭をよぎっていた。「松坂世代」の仲間としてだけではなく、野球人としてどん底から1軍マウンドに帰ってきた自らの経験も重ねたエールに聞こえた。