独立リーグBC福井から移籍した元阪神のオリックス岩本輝投手(25)が1094日ぶりに勝利を挙げた。2-2の延長11回に5番手で登板すると、先頭柳田を強気の内角球で中飛。続くデスパイネを遊ゴロ、福田のバットをへし折って右飛と3者凡退に抑えた。延長12回、武田の決勝犠飛で阪神時代の2015年8月6日広島戦以来となる白星が転がり込んだ。

 岩本は「1人1人、1球1球という感じでした。(柳田、デスパイネらとの対戦は)怖いと思ったら終わりなんで。(移籍後初勝利は)あまり実感はないです」と振り返った。ウイニングボールは「今までのも実家に飾ってあるんで。そこに行くと思います」と笑顔で話した。

 岩本は10年に山口・南陽工からドラフト4位で阪神に入団。2年目に2勝をマークし、5年目の15年には開幕ローテーション入りも果たした。だがその後は登板機会に恵まれず16年10月に戦力外通告。17年から独立リーグのBC・福井でプレーしていた。紆余(うよ)曲折を経て手にした3年ぶりの白星。岩本は歩んできた道を振り返り「間違ってはいなかったのかなと思います」と話した。