中日平田良介外野手(30)が史上68人目、73度目のサイクル安打を達成した。

 初回、自身6年ぶりの先頭打者アーチを決めると、勢いに乗った。2回、4回には二塁打を放ち、5回には右翼線に落ちる打球を右翼ソトがそらす幸運もあり三塁打で大記録にリーチ。7回の第5打席目は、2球ボールを見逃した直後の3球目、平田の142キロの直球を打ち返した。三遊間をきれいに抜く左前打で達成した。

 今季はソフトバンク柳田悠岐外野手、ヤクルト山田哲人内野手、DeNAの桑原将志外野手に続いて4人目。中日では大島洋平外野手が16年年7月20日にマークして以来となる。

 一塁ベース上で花束を受け取った平田は、右手で花束を掲げ、スタンドからの声援に満面の笑みを見せた。この日は母校・大阪桐蔭がベスト8に進出。大記録で後輩たちの背中を押した。

 ヒーローインタビューで平田は「本当はいけないことなんですが、サイクルがかかった前の守備は、次の打席のことばかり考えていました」と正直に明かして場内の笑いを誘った。最後に「僕の母校、大阪桐蔭も今日、勝ちました。優勝に向けて頑張っています。僕も中日ドラゴンズで、残り40試合は切っていますが、まだまだクライマックスシリーズも狙える位置にいます。どんな点差でもあきらめずに勝ちに向かって頑張っていきます」と声を張り上げ、拍手喝采だった。