中日平田良介外野手(30)がDeNA20回戦(ナゴヤドーム)で、7月20日DeNA桑原以来、プロ野球68人目73度目のサイクル安打を達成した。1番右翼で先発し、1回に先頭打者本塁打の6号ソロをマーク。2回と4回に二塁打を放ち、5回には三塁打。単打を残すのみの7回、三遊間を破る左前打を放った。

 中日の新リードオフマン、平田がサイクル安打を記録した。単打を残した7回1死走者なし。DeNA平田の142キロを振り抜き三遊間を破った。一塁上で花束を受け取り「すごくうれしい…すごくうれしい」。先発松坂が6回でマウンドを降りた後の主役を背番号「6」が張った。

 1番に入って3試合目。6年ぶりの先頭打者アーチで口火を切った。「ぎりぎりだったけど何とか入ってくれてよかった。まさかのネットイン。そこから僕の1日が始まったと思います」。2回に2点二塁打、4回にも連続二塁打を放ち、勢いは加速。5回は右翼線に打球が落ち、一気に三塁へ。リーチをかけた。「本当はいけないことなんですが、サイクルがかかってから守備の時も打席のことを考えていた」と素直に明かして爆笑を誘った。

 大島の16年以来、球団史上8人目の快挙。ナゴヤドームでの達成は03年福留以来、15年ぶりだ。平田は「15年前といえば、僕が大阪桐蔭に入ったころ」とほほ笑んだ。大阪桐蔭はこの日、高岡商(富山)に競り勝ち、ベスト8に進出。春夏連覇へ前進した。「母校も優勝に向かって頑張っている。中日ドラゴンズの僕も、残り40試合は切ってますが、まだまだ試合は残っている。クライマックスシリーズを狙える位置にいる。1試合、1試合、まだ勝ちに向かって頑張っていく」と力強く誓った。

 打率も3割3分3厘とし、リーグトップに再浮上。平田が反攻の先頭に立つ。【伊東大介】

 ▼平田が7月20日桑原(DeNA)以来プロ野球68人、73度目のサイクル安打を達成した。中日では16年大島以来8人目。先頭打者本塁打を含むサイクル安打は76年衣笠(広島)79年真弓(阪神)14年ロサリオ(広島)16年大島、今年の桑原に次いで6人目。サイクル含む5安打は14人、15度目だが、「先頭打者弾+5安打」のサイクルは76年衣笠に次いで2人目だ。これで今年は4月21日柳田(ソフトバンク)7月9日山田哲(ヤクルト)同20日桑原に次いで4人目の達成。1シーズンに4人以上がサイクル安打を記録したのは52年4人(東谷、浅原、滝田、山川)03年5人(オーティズ、福留、稲葉、村松、桧山)に次いで3度目。