ヤクルト小川淳司監督(61)の来季続投が決定したことが3日、分かった。2日に小川監督が衣笠剛球団社長兼オーナー代行と会談を行い、球団からの続投要請を受諾した。来季は2年契約の2年目となる。

小川監督は10年から監督代行時代を含めて5年間指揮を執った後、15年から球団のシニアディレクターを3年間務め、今季から監督に復帰。宮本ヘッドコーチ、広島から加入してきた石井琢打撃コーチと河田外野守備走塁コーチら新首脳陣とともに、昨季96敗で最下位に終わったチームの再建に着手した。春季キャンプから豊富な練習量で選手を鍛え上げると、シーズンでは中尾や西浦といった若手を積極的に起用。新守護神カラシティーが不振と見ればセットアッパーの石山を守護神に配置転換するなど、ベテランと若手を適材適所に配し、巧みな用兵術で勝ち星を積み上げてきた。

交流戦では球団初の最高勝率を達成するなど、ここまで57勝58敗1分けの2位と躍進を見せている。球団関係者によれば、堀相談役名誉会長や根岸オーナーも「よく頑張っている。来年もぜひやってほしい」と、小川監督の手腕を高く評価しているという。

シーズンは残り27試合。首位広島には14ゲーム差をつけられているが、リーグ優勝した15年以来のクライマックスシリーズ(CS)進出を狙える位置につけている。3年ぶりのCS進出、そしてその先の戦いへ向け、小川ヤクルトが着実に自力を育んでいく。