ソフトバンク達川光男ヘッドコーチ(63)が5日、今季限りでの引退を発表した広島新井について語った。

達川ヘッドコーチは新井が1年目、2年目の99年、00年の2年間、広島の監督を務めた。

1年目の沖縄キャンプで、フリー打撃の打球がほとんど打撃ケージから出なかった。「5分間、ファウルチップばかり。芯にたまたま当たるとスタンドへいくが、確率が悪かった」と振り返った。「絶対に3年以内でクビになると思ったが20年もやって、通算2000安打も打った。体がめちゃくちゃ強いと同時に痛みにも強かった。よく20年間も頑張った。その努力に敬意を表するしかない」と話した。

打撃以上に達川ヘッドが感心したのが守備の上達だった。「最初は見られたものじゃなかった。捕るまでが一苦労、捕ってからが一苦労。ひどいスローイングだった。それが一塁手で(08年に)ゴールデングラブ賞を取るまでに努力した」とほめた。

「将来は新井よりヘタなやつを新井以上にしてほしい。それが彼の使命。努力すればなんとかなるというのを教えてほしい」と、将来は指導者として球界に貢献することを期待した。