楽天が“再逆転勝ち”し、引き分けをはさんで続いていた連敗を8で止めた。

エラーをした若手のためにも絶対に負けるわけにはいかなかった。

7-6とリードした8回裏1死一、二塁。オリックス吉田正のゴロを捕球した二塁手の村林一輝は、併殺を狙って遊撃へバックトス。これが頭の上を抜ける悪送球となり、同点とされてしまった。さらに安達に適時打を打たれ、楽天は7-8と逆転を許した。

20歳の村林に敗戦の責任を背負わせるわけにはいかないと、9回表に打線がさらに奮起した。代打今江年晶の中前打と2番銀次の右前打で1死一、三塁の好機をつくると、3番島内宏明が右前へ同点適時打。さらに相手守護神・増井の暴投で決勝点を奪った。

島内は試合後「村林のエラーもあったんで何とかあいつのためにもと。僕もエラーすることありますし、そういう時にチームが勝ってくれたらすごい救われるんで」と話した。

平石監督代行も村林の失策の場面を振り返り「バックトスを『軽い』と言う人もいると思う。でも僕はそう思わない。アウトにする選択肢の1つとしてバックトスはありますから。日本では昔から逆シングルでエラーすると『正面に入れ』とか言われたり。でもあのプレー(を選択したこと)が悪いわけじゃない。本人があのプレーで良いと思えば、今度もやればいい。今度は絶対にアウトにしないといけないですけど。負けていれば本当に痛いことですけど、彼にとってはさらに1歩も2歩も前進する糧になると思う」とプレー選択自体は間違っていないと強調した。