巨人は主砲が負傷する手痛い3連敗となった。DeNA戦の8回1死二塁で岡本和真内野手(22)が右手に死球を受けた。いったんプレーを続行したが、代走を送られて途中交代。試合終了直前に病院へ向かった。試合は貧打が解消されず4試合連続の2得点以下で落とした。CS出場を争う中、史上最年少の3割、30本、100打点を射程圏内に捉えていた4番を欠く事態となれば今季最大の危機となる。

苦悶(くもん)の表情を浮かべる岡本に巨人ベンチが凍り付いた。8回、56イニングぶりの適時打が生まれた直後、反撃ムードが高まって迎えた1死二塁で、若き大砲がDeNAパットンの内角球を右手に受けた。スイング動作に入り、よけることができずに直撃した。治療後、いったんは走者として出塁したが、2死後に代走が送られ、試合終了直前に病院へと向かった。右親指付近が青くなっているようにも見え「すみません。何も言えません」とだけ話し、球場を後にした。

ここ4戦で6得点と深刻な貧打にあえぐ打線の中で岡本は奮闘していた。前日13日のヤクルト戦は2戦連続の無安打から一転、31号ソロを放った。この日も2本の安打を重ねた。史上最年少の3割、30本、100打点も目前に迫り、CS出場の死守、そしてプレーオフでの打倒広島に絶対になくてはならないピースだ。

離脱となれば唯一無二の4番をCS争いの佳境に欠くことになる。戦線に踏みとどまっても、打撃に大きく影響する箇所だ。高橋監督は「大事に至らなければ、いいなと思う」と心配した。1・5ゲーム差の4位阪神は敗れ、歩調を合わせてくれているが、2位ヤクルトとは4ゲーム差に広がった。今日15日の試合結果次第では、4年連続のV逸と自力CS出場の可能性が消える。岡本の患部の状態が巨人の命運を握るといっても過言ではない。