今季限りでの引退を表明している広島新井貴浩内野手が適時三塁打を放ち、今季初のお立ち台に立った。

1点リードの8回1死二塁、右翼へ鋭い当たりを放つと阪神糸井のグラブの下をかすめて後方に転々…。新井は激走で一気に三塁まで到達し、リードを2点に広げた。

今季初のお立ち台で新井は「(前打者の)野間さんがツーベースだったんですけど、打って褒めてもらいました。(約2年ぶりの三塁打は)二塁ベースを回って足がもつれそうだったのでコケないようにと思っていた。(7回に)誠也も執念の同点タイムリー打ってベンチで頼もしく見ていた。うれしい」と声をはずませた。

インタビューの途中で雨脚が強くなったが「勇気をもらえるし、自分の気持ちを高めてくれる声援です」とファンへの感謝も忘れなかった。

前夜のゲームも試合終了が零時3分だったが、この日の終了も午後10時すぎ。いずれも雨の中の試合となった。「昨日も今日も遅い時間までありがとうございます。かぜをひかないように帰ってください」。マジックも1つ減って3。“気配りの新井さん”のメッセージに残ったファンも大喜びだった。