先輩から受け継いだ舞台で、ぶざまな投球を見せるわけにはいかなかった。DeNA京山がプロ最長の8回2/3を1失点に抑え6勝目を挙げた。球威ある直球にチェンジアップを効果的に配し決定打を許さず。「とにかく低めを意識して、それが大きかったと思います」とうなずいた。

加賀の引退登板後、1回1死から登板。いきなり京田に先制ソロを献上したが「いい意味で、テンポよく投げられるようになった」と開き直れた。先輩から直接ボールを受け取って上がったマウンド。「加賀さんはいつも行動で見せてくれた。ものすごく練習されていて、それを見て、自分もやらないといけないと思っていました」。その背中への感謝の思いを力に変えた。

8回終了後、首脳陣から「(9回も)行けるか」と問われ「行けます」と即答した。ここまで最長は5回2/3。「いつも中継ぎ陣に迷惑をかけていたので」と自らを鼓舞し、ウイニングボールを加賀に手渡すことができた。12連戦の初戦でリリーフを休ませることが出来た“準完投”。「加賀さんからは『ナイスピッチング』と言ってもらいました。今日は完投ではないので、次に目指します」と力強く誓った。【佐竹実】