楽天平石洋介監督代行(38)が、来季から監督に昇格する可能性が高いことが22日、分かった。

今季はヘッド兼打撃コーチを務めていたが、梨田監督の辞任を受け6月17日から監督代行に就任。若手主体のメンバーに切り替えながら粘り強く戦い、22日現在で33勝33敗2分けの勝率5割と健闘している。球団創設時からの生え抜きに対する評価は一貫して高く、今後の取締役会などを経て正式決定する見込み。

22日の日本ハム戦に敗れCS進出の可能性が完全に消滅したチームは、自軍の体制を整えることと同時に、来季に向けた戦力補強を積極的に推し進める方針。今季国内FA(フリーエージェント)権を取得した西武浅村栄斗内野手(27)と、すでに海外FA権を取得している西武炭谷銀仁朗捕手(31)が権利を行使した場合に備え、調査を行っていくことも明らかになった。

センターラインの強化は最重要の補強ポイントだ。浅村が主戦場とする二塁手には藤田がいるが、来季37歳を迎えるベテラン。一塁から銀次を回すなどしてやりくしたが、固定には至らなかった。浅村は年齢も若い上、打撃でも22日時点で打率3割1分6厘、29本塁打、118打点と文句なしの成績を残している。正捕手の嶋を脅かす捕手が台頭し切れていない現状もあり、経験豊富な炭谷の動向も注視していく。

立花球団社長は日本ハム戦後「シーズンが終わってからオーナー、石井GMも交えて話すことになる」と話した。13年以来の日本一を掲げた今季は悔しい1年となったものの、平石代行は「まだ試合が残っている。全力で目の前の試合を戦っていきます」と従来の姿勢を強調した。一戦必勝の姿勢で残り12試合を戦いながら、並行して巻き返しの準備を進める。