ソフトバンク松田宣が28号2ランを放ち、息詰まる接戦を制して6連勝だ。0-0の5回1死二塁。上沢のフォークを左翼テラス席へ。おなじみの「熱男!」パフォーマンスに、奇跡を信じる鷹ファンも声を合わせた。「前と後の打席は三振だったのも僕らしいけど、チームが勝って良かったです」と会心の笑みだ。

“奇跡”を知る男だ。「ソフトバンク」になってから初のリーグ優勝を果たした10年シーズンをレギュラーとして戦った。残り6戦で西武と3・5差の2位。西武の優勝マジック4で迎えた直接対決に3連勝した。最後はゲーム差なしの勝率の差で逆転優勝だった。そんなシビれる激戦を経験しているからこそ「今みたいな雰囲気でやれたらいい。今まで通り、自分の仕事をしたい」と冷静だ。西武も9連勝でゲーム差は6のままだが、残り13試合で直接対決4試合を残す。状況は厳しくても、まだ誰も諦めていない。【山本大地】