オリックス金子千尋投手(34)がウルトラCで自身2度目のFA権を取得することが3日、分かった。故障者特例措置を適用すれば、取得条件を満たすことが判明。球団関係者は「本人からは何もないが、おのずと再取得ということになるでしょう。こっちはそのつもりでいる」と説明した。

金子は初めて国内FA権を取得した14年オフに宣言してオリックスに残留。4年総額20億円プラス出来高(推定)の大型契約を結んだ。順調にいけば今季は自身2度目のFA権を再取得する見込みだったが、首から背中にかけての強い張りを訴え、8月14日に登録を抹消。今季はここまで17試合に登板し、4勝7敗、防御率3・87の成績で、抹消後は2軍戦に登板していない。

FA権を行使し、球団と契約した選手は出場選手登録が4シーズン(1シーズン145日)に達した時点で再取得が可能。金子の場合は15年から3年109日登録されており、あと36日足りない。

だが、球団を通じて申請された故障者特例措置を適用すれば、取得日数をクリアする見込みだ。5月に国内FA権を取得した西勇輝投手(27)が権利行使する可能性は高く、4年契約最終年の金子の動向に注目が集まる。オリックスにとっては波乱含みのオフになる。

◆故障者特例措置 前年度に出場登録日数145日を満たした選手が、2月1日から11月30日までの間に発生したグラウンド上での故障で登録抹消となり、登録日数が145日に満たなかった場合、特例措置適用の対象となる。加算はけがで登録抹消となった日から2軍公式戦に出場した日までとし、最大で60日までとする。