オリックス西村徳文ヘッドコーチ(58)の新監督就任が5日、正式に決まった。シーズン最終戦となったソフトバンク戦(京セラドーム大阪)後に正式に要請され、受諾した。ロッテ監督として10年にリーグ3位からCSを勝ち抜いて日本一に輝いた「下克上監督」にチーム再建が託される。

オリックスは9月25日に福良淳一監督(58)の辞任を受けて監督人事に着手。3年間参謀役として福良政権を支えた西村ヘッドを推す声があがった。当初は西村ヘッドも辞任の意向を示していたが、球団側が説得。球団事情に精通し、来季へスムーズに移行できるという判断もあり、交渉を続けてきた。

今後は西村オリックスの組閣を急ピッチで進める。監督候補に挙がっていた田口壮2軍監督(49)は、1軍の要職ポストへの起用を検討。チームはCS進出を逃したが、3年目で全試合に出場した吉田正を筆頭に宗、福田、若月、投手では山本、榊原、田嶋ら若手が台頭。これまでの育成方針を踏襲し、さらなる強化を図る。

球団がフロント入りを打診していた福良監督は、編成部門のアドバイザー的な役割を担う方向だ。

◆西村徳文(にしむら・のりふみ)1960年(昭35)1月9日生まれ、宮崎県串間市出身。福島高から鹿児島鉄道管理局を経て81年ドラフト5位でロッテ入団。86年から4年連続盗塁王、90年首位打者など活躍。ロッテ監督に就任した10年、3位からCSを勝ち抜き日本一。12年に退任。16年からオリックスのヘッドコーチ。177センチ、78キロ。右投げ両打ち。