楽天が、来季の2軍監督候補としてヤクルト三木肇2軍チーフコーチ(41)の招聘(しょうへい)を検討していることが6日、分かった。

15年は優勝したヤクルトで参謀役の1軍作戦兼内野守備走塁コーチを務め「チームの頭脳」と呼ばれた。また楽天OBの鉄平氏(35)が、新たに2軍外野守備走塁コーチに就任することも分かった。平石監督の下、体制を整えて船出する。

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楽天に「ヤクルトの頭脳」が加わる可能性が浮上した。来季の2軍監督候補に、ヤクルト三木2軍チーフコーチの名前が挙がっていることが分かった。15年はヤクルトの1軍作戦兼内野守備走塁コーチとして、14年ぶりのリーグ優勝に貢献。当時の真中監督からの信頼が厚く、側近としてヘッド格を担ってきた。

頭の回転が早いだけでなく、献身的な指導にも定評がある。選手の特徴を見極め、個に合ったアプローチで信頼を築き上げてきた。16年に史上初の2年連続トリプルスリーを達成したヤクルト山田哲は「三木さんがいなかったら達成できなかった」と言うほど信頼を置いた。石井GMとは現役時代にヤクルトで先輩、後輩の関係だった。同GMは「球団の顔と言えるスーパースターを育てたい」と話しており、2軍の環境作りを再建の1つの柱に挙げていた。野球観にたける三木氏は適任の人材と言える。

また楽天OBの鉄平氏が、来季から2軍外野守備走塁コーチに就任することも判明した。この日、2軍施設の泉グラウンドにあいさつに訪れた。8日から始まるみやざきフェニックス・リーグにも帯同する予定だ。05年オフに中日から金銭トレードで加入した苦労人ながら、09年には首位打者に輝いた。素朴な人柄に加え、野球に対する誠実な姿勢でチームメート、ファンから愛されてきた。球団初の日本一となった13年には選手会長も務め、現役引退後も職員としてアカデミーのジュニアコーチの職に就くなど、貢献度は高い。

さらに元西武投手コーチの石井貴氏(47)が、来季の投手コーチとして入閣することが分かった。みやざきフェニックス・リーグは、酒井2軍内野守備走塁コーチが暫定で2軍監督を務める。速やかに陣容を整備し巻き返しを図る。