DeNAアレックス・ラミレス監督(44)の来季続投が7日、決定的となった。球団は、今季の結果だけでなく、昨季まで2年連続クライマックスシリーズ(CS)出場に導いた手腕を評価。順位確定次第、続投要請をする方針を固めたようだ。4年目となる来季、98年以来のリーグ制覇の夢を託す。

ラミレス監督が来季もDeNAの指揮を執ることが決定的となった。広島での試合に勝利後は、去就について「あと2つある。それだけだ」と話すにとどめた。ただ、2試合を残し順位は4位以上が確定。巨人と激しいデッドヒートを繰り広げるAクラス争いの最中、CS出場の可否を問わず、球団側は来季続投要請をする方針を固めたようだ。

今季序盤から、苦しい戦いを強いられながら、やりくりをして上位に食らいついてきた。先発投手陣が大量失点を許し、安定感を欠く投球が続いた。すると、就任当初から掲げるスモールベースボールを捨て、強力打線を敷く戦いにかじを切った。5月以降はソトを起用し、筒香、ロペス、宮崎に加え、1発のある打者を上位打線に並べた。大味な試合が増え、浮き沈みの激しい前半戦を送った。

苦しい8月を乗り越えると、9月に投手陣が徐々に安定。さらに同監督が短期決戦仕様の「マシンガン継投」で一戦必勝の戦略をとった。投打がかみ合い9月だけで貯金を5つも積み上げた。一時は最下位にまで沈んだチームが、3位争いを演じるまでに急浮上。視察した南場オーナーは「チームが勝負に執着し信頼しあって結束が固くなっている」と評価した。

来季8年目を迎える球団は、続投要請はオーナーが直接伝えるのが〝伝統〟。レギュラーシーズン終了後、南場オーナーからラミレス監督に4年目の指揮を託す。来季リーグ優勝に向けての第1歩とする。