阪神揚塩健治球団社長(58)は15日、矢野2軍監督の次期監督就任要請受諾を受け、感謝と謝罪の言葉を繰り返した。金本監督の解任に近い形での電撃辞任から、組閣プランが白紙に戻るという危機的状況。矢野2軍監督が受諾しなければ事態はさらに混迷を極めるところだっただけに「ホッとしているというのが正直なところです」と本音も吐露した。

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-交渉では何を一番伝えたのか

今回このような状況の中ですけれども、多くのタイガースファンの中でぜひお願いしたい、というふうにお伝えしました。

-どのようなことを新監督、チームに求めたい

ファンが喜んでいただけるような試合を、これからもできるチームになっていきたいと思っています。

-短い期間で決断を迫る形に。そこに対する心苦しさはあった

はい。それは宮崎に行って初めてお会いした時にも、それは謝罪の1つとして申し上げました。このような先行報道が続く中で、矢野さんを追い込むような形での就任要請になったことをおわびします、というふうに宮崎の時の最初に申し上げました。

-今季はファームを日本一に導いた。手腕をどう評価しているのか

2月のキャンプの時から安芸に行きまして、矢野さんと話をしました。安芸で矢野さんにお願いしたのは、育成が第一だということと併せて、勝ちながら育成してほしい、と。ファームですから勝つだけが目的ではないんですけれども、勝っていく試合の中で勝負勘であったりハートであったり、そういうところが選手も成長できる。ファームが日本一になって選手が育ってきたのは、非常にうれしく思っています。

-中長期的なビジョンを持って腰をすえて指揮してもらうのか

はい。もちろんそうです。