25日のプロ野球ドラフト会議で、大阪桐蔭・根尾昂内野手(3年)が最大で7球団から1位で指名される見通しとなった。

5日に1位指名を公表した中日のほか、巨人、阪神、楽天、日本ハムに続いて、22日までにヤクルトとソフトバンクが「争奪戦」に加わる可能性が高まった。交渉権の獲得は、野手では95年の福留孝介、17年の清宮幸太郎に並ぶ最多7球団の抽選になるとみられる。

内川、松田宣ら野手陣が高齢化するソフトバンクが、根尾に狙いを定める可能性が高まった。あるスカウトは「根尾は投手も野手も何でもできるところがいい。今年の候補の中でも群を抜いている」と話した。例年、NO・1の素材と判断した選手を1位で指名してきた。これまでのドラフト戦略の流れに根尾はふさわしい選手と言える。

日本シリーズ進出決定から一夜明けたこの日、工藤監督は移動前の羽田空港で、根尾について「好きな選手。顔がいいね。勝負師というか、野球選手として、いい表情をしている」と話し「遊撃手、外野とかもできる。うちにも若い野手はいるけれど競争相手というか、そういう選手は必要だよね」と力を込めた。遊撃手は27歳の西田と今宮、26歳の牧原。根尾なら年齢構成のバランスもいい。

工藤監督は、昨年のドラフト会議のくじ引きでは7球団競合の清宮から3連敗となったが、15年には3球団競合の高橋純を、16年には5球団競合の田中を、ともに引き当てた。「根尾君(報徳学園の)小園君も数球団重なりそうなんでしょう?」と他球団の動向が気になる様子。金足農・吉田について「僕は1位の素材だと思っている」と話した。