今夏の高校野球100回大会で日刊スポーツ「編成部長」を務めた前ロッテ・サブロー氏(42)の“隠し玉”は、桃太郎だ。

25日のプロ野球ドラフト会議で指名を待つホンダ鈴鹿の松本桃太郎内野手(23=仙台大)は、仙台大時代に仙台6大学リーグ歴代最多安打を25年ぶりに更新する通算120安打をマークした。大学時代は指名漏れしたが、ホンダ鈴鹿では侍ジャパンの社会人代表にも選出されるなど、持ち味の打撃力を磨いてきた。

右投げ左打ちの三塁手。サブロー氏は「いいバッターがほしい球団にお薦め。試合でもフルスイングできる、強く振る力がある。打率を残せて、本塁打も打てる中距離ヒッター。楽天の茂木選手のようなタイプ」と期待する。登録名はもちろん「桃太郎」を推薦。「プロで活躍すれば人気が出そう」と話題性も十分だ。

同じホンダ鈴鹿の柘植世那捕手(21=高崎健康福祉大高崎)もお薦め候補としてリストアップ。高校時代は主将として甲子園出場。「今年はキャッチャーの候補が少ないから、順位を上げて指名する球団が出てくるかもしれない。キャッチャーらしいキャッチャー。捕ってからのスローイングが速い。二塁送球は安定して1・9秒ぐらいをマークする」と高評価する。

高校生では、大阪桐蔭・根尾、藤原、金足農(秋田)吉田らだけではなく、日大鶴ケ丘(西東京)勝又温史投手(3年)を「外れ1位」または「外れ外れ1位」の候補に挙げる。今夏の西東京大会を視察した際は、ダイヤモンドバックス平野に似た投球フォームから150キロ以上をマークした投球に加え、4番を任される打撃面でも強く振る力を高評価していた。

「身体能力、体のバネは、プロに入って鍛えれば大化けする可能性がある」と魅力を感じている。

今夏の高校野球100回大会の優勝投手、大阪桐蔭・柿木蓮投手(3年)、高い身体能力が魅力の横浜(神奈川)万波中正外野手(3年)らの将来性にも期待している。