MLB選抜のドジャース前田健太投手(30)が3年ぶりの凱旋(がいせん)登板で、2回無失点と好投した。22球を投げ、許したのは外崎の中前打だけ。150キロ近い速球と、変化球を絶妙に制球して、侍ジャパン打線を牛耳った。

試合後、マッティングリー監督と並んでの会見。「久しぶりにこの球場で投げられて、すごく幸せな時間でした。久しぶりに日本選手と対戦して、すごく楽しかったです。日本のファンの前で投げられたこともうれしかった。先発させてくれた監督に感謝したいです」。

初回、今大会絶好調の柳田を内角の149キロで詰まらせて遊ゴロに仕留めた。4番山川は微妙にボールゾーンに逃げるスライダーをハーフスイングさせて三振。森はチェンジアップで空振り三振にした。

メジャー3年目を終えた。チェンジアップの握りを今年から変えるなど、工夫しながら戦ってきた。広島で2度の沢村賞を獲得したかつての大エース。「成長した姿を見せられるようにしたい」と話していた通りの投球内容だった。

「全体的にレベルアップできていると思う。すべての球種がレベルアップしている。今日の結果が一番だと思う。打者を抑えて、0点に抑えられた。成長した姿を見せられたと思う」

シーズン終盤から中継ぎに回って活躍した。ワールドシリーズを終えたのが約2週間前。調整は難しかったが、今大会に参加しているただ1人の日本人メジャーリーガーは、古巣のファンに元気な姿を見せた。