佐藤優投手(25)が侍ジャパンで初勝利を挙げた。同点にした直後の8回に登板し、1人走者を出したが無失点で抑えた。その裏に勝ち越し、中日の右腕に白星がついた。

直球が高めに浮いたが「逆にそれを生かそうと思った」と得意のスライダーを決め球に使った。3つのアウトの最終球は全て外角低めへのスライダー。空振り三振2つに、4番アクーニャを当たり損ねの投ゴロに打ち取った。

侍デビューの第2戦では1回3失点だった。「前回やられていたので、しっかり抑えたかった。野手の皆さんが粘り強くて、心強かった」。もの静かな男は、白星の感想を求められ、照れながら話した。

3年目の今季は中継ぎとして自身最多の42試合に登板し、台頭した。終盤にはクローザーも務めて5セーブ。ピッチャー佐藤のコールで、本拠地ナゴヤドームのファンから大声援を受けた。追加招集ながら初の日の丸を背負う佐藤は「シーズンとはまた違う歓声で、すごく力になった。うれしかったです」と結んだ。