オリックスが「背番号1」を用意し、西武からFA宣言した浅村栄斗内野手(28)獲得に乗り出す。

FA宣言選手が公示された14日、オリックス長村球団本部長は大阪市内で「明日連絡があっても、どこにでも行ける準備はしています。(スケジュールは)最優先で」と、きょう15日の解禁初日の即日交渉にも対応する構えでいる。浅村の代理人にも球団の意思を連絡。3年総額15億円とみられる条件に加え、チームの顔の背番号も準備し、交渉に向かう。

5月31日のFA権取得時から、行使した場合に備えてオリックスは調査を進めてきた。その成果を発揮する交渉の席で、切り札の1つになるのが背番号。球団関係者は「失礼な背番号を提示するわけにはいかない」と、自由契約となった中島が今季まで背負った1番提示を検討している。阪神移籍まで糸井が背負った7番も有力候補だ。

浅村獲得には、今オフ、最も厳しい争奪戦が予想される。それでもレギュラー不在の二塁補強へ、参戦に踏み切った。「チームを常勝球団にするのに力を貸してほしい。気持ち、誠意を伝える」と長村球団本部長。浅村の出身地・大阪を本拠地にする唯一の球団が、不退転の決意で争奪戦に臨む。