上林誠知外野手(23)の貢献度が光った。まず、4点を追う7回無死一塁で右前打を放ち、一、三塁とした。一挙4得点へのチャンスを広げた。

8回は2死走者なしから右前打で出塁し、甲斐の二塁打で勝ち越しのホームを踏んだ。相手の守備の隙を突く好走塁だったが「(甲斐)拓也さんにおいしいところをもっていかれているけど、同じチーム(ソフトバンク)なのでうれしいです」と笑った。

初戦の代打安打も含め、全5試合で安打を出している。チームでただ1人だ。前日の3安打に続いて、2安打を放ち、17打数9安打、打率5割2分9厘と止まらない。守備、走塁のレベルも高く、好選手ぞろいの日本の外野手の中でも存在感を発揮している。ソフトバンクでは全143試合に出場して149安打、22本塁打と飛躍し、日本シリーズ制覇に貢献。持ち味を代表でも出し続けている。

そんな姿に稲葉監督が試合前、報道陣に異例のお願い? をしていた。「上林はもっともっと(メディアに)取り上げてほしいくらい、頑張っている。あまりしゃべらない性格なので、もっともっとしゃべらせてほしい。非常に頑張っている」。指揮官の言葉を受けた上林は「メンバー的に自分は目立たない。陰で頑張って、主役をサポートしたいです」と謙遜していた。