来春への“仕込み”を完了させた。巨人原監督が16日、チームより一足先に秋季キャンプ地の宮崎から帰京した。若手を中心に自主性を重んじた「考える野球」を植え付け「全てではないですけど、こういう野球、こういう考え方という、骨子的なものは伝えられたかなと思います」と原野球のベースを浸透させた。

先入観を排除し、新スタッフで横一線のスタートを切った。「選手たちも、我々新しいスタッフも、しっかり観察してくれた。私もよく知ることができたので、その中で少し戦い方というのは伝えたと思います」。実戦形式の練習では、元木内野守備兼打撃コーチが勝機を引き寄せるための細かなプレーや、駆け引きを伝授。宮本投手総合コーチも情熱あふれる指導で投手陣をもり立てた。

約2週間でMLB選抜戦を含め、7試合の実戦を敢行。アピール合戦を展開させた。秋の成長株として投手では、高田、桜井、鍬原、育成の坂本工、野手では石川、松原、和田の名前を挙げた。「思っていた以上にいい選手が多い。欠点が少なく、非常に全体的なレベルは高い」と若き戦力をインプットした。その上で「それだけでは、1軍でということにならない。秀でた力、抜きんでる力を、持ち合わせることが課題」と来年2月1日までの宿題を与えた。【為田聡史】