中日がナゴヤドームのマウンドをメジャー式に変更する計画を進めていることが16日、分かった。14、15日に同ドームで日米野球が開催され、メジャー式のマウンドに改造中。今日17日以降に与田新監督や松坂ら主力投手がチェックを行い、問題がなければ採用の流れになる。

ナゴヤドームのマウンドの土は国内産。試合前に強く固めてはいるが、先発投手が投げるにつれて掘れてしまい、2番手以降の投手は踏みだし足の位置が合わずに苦労するケースが多かった。今季のチーム防御率4・36は12球団ワーストで、特にリリーフ陣の防御率は4・93と壊滅的。立て直し策の一環になる。

メジャー式は粘土質で、硬さが特長。1試合通じて同じ状態を保てるメリットがある。半面、スパイクの歯が刺さって動かないため、踏みだし足への負担がかかる。侍ジャパンの間でも「少し足が張ってくる」という意見はあった。

採用を検討している土は今季、メジャー20球団が使用した。日本でもマツダスタジアムや甲子園、神宮などが、性質の近い米国産を採用。どの球場も本場よりは少し柔らかくしている。中日はこのタイプを試す可能性もある。メジャー経験豊富な松坂にも、細かく意見を聞く方針だ。

この日打ち上げた沖縄・北谷での投手キャンプで、ブルペンを他球場の仕様にするなど対応に着手。もちろん“投壊”はマウンドのせいではないが、ベストを求めて与田竜は足場固めを進める。【柏原誠】