西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使した浅村栄斗内野手(28)が20日、楽天への移籍を決断した。

西武は、センターラインから一気に3人も主力が流出する事態となりそうだ。チームを支えてきた捕手炭谷は、巨人へのFA移籍が有力とみられる。エース菊池はメジャー挑戦を目指している。そして、不動の3番二塁・浅村は楽天へ。厳しい現実を突きつけられた。難局をチーム変革の奇貨としなければ、連覇の道のりは険しくなる。

二塁の後釜は、外崎が最有力。内外野守れるユーティリティーだが、来季は本来の内野が中心となりそう。外野陣は栗山、秋山、木村、斉藤彰、金子侑ら層は厚い。守備面で大きな影響はないだろう。

やはり、最大の懸念は攻撃力の低下だ。浅村が抜けることで、4番山川へのマークが厳しくなる。打点王の穴を1人で埋めるのは不可能。全員でカバーするしかない。秋季キャンプでは木村と金子侑が徹底的に振り込み、辻監督も成長を認めた。現有戦力の底上げで言えば、来季3年目の鈴木、同4年目の愛斗、同5年目の山田、同6年目の金子一ら1軍定着予備軍には高卒の有望株が多い。浅村がレギュラーに定着したのは高卒3年目。第2の浅村誕生が待たれる。

森、岡田に続く捕手も待たれるが、経験が重要なポジションだけに我慢の時。また、今季14勝の菊池の穴埋めをドラフト1位松本に背負わせるのは酷。新人はプラスアルファとして、新外国人の補強に期待したい。【西武担当=古川真弥】