楽天の新入団選手発表会見が22日、仙台市内のホテルで行われた。

選手たちの家族も会見を見守ったが、その中にドラフト6位渡辺佳明内野手(21=明大)の祖父で、横浜高前監督の渡辺元智氏(74)の姿もあった。

渡辺氏は孫の晴れ舞台を見て「正直言って感無量です」と目を細めた後「でも私の孫ということではなくて、渡辺佳明として巣立っていってもらいたい。何かと私の名前が一緒に出てくるので、今日限りで終わらせていただきたいと思います」と笑顔を見せた。

横浜高入学時も明大入学時も、渡辺氏は佳明に対して「やっていくのは無理だ」と言い続けてきたのだという。「でもダメでもいいからトライさせてくれということだったんで。そういう気持ちで来ましたんで。本当に自分の力でここまでたどり着いたんだと思います」。

くしくも楽天を率いるのは、松坂大輔の大活躍した1998年夏に渡辺氏の横浜高と死闘を繰り広げたPL学園出身の平石監督。渡辺氏は「偶然というのは僕はあまりないと思ってるんですけど、ああ孫が一生懸命やって巡り合わせてくれたのかなと思って。また昔の20年前がよみがえってきました」と当時を懐かしんでいた。