巨人に入団が決まった岩隈久志投手(37)が8日、大阪市内で行われたイベントに出席。米メジャーリーグのマリナーズから8年ぶりの日本球界復帰決定後、初めて公の場に姿を見せ「開幕100%」を宣言した。17年9月の右肩手術後はメジャーでのマウンドから遠ざかっていたが、現状の状態には手応えを強調。09年の第2回WBCでともに戦った原辰徳監督(60)の下、完全復活へのロードを突き進む。

日米通算170勝右腕が伝統球団の門をたたく。岩隈は少年のように言った。「ワクワクしているというか、また日本球界で戦う強い気持ちになれるというか、挑戦者になれるというか。そういう気持ちでいます」。百戦錬磨のベテランは新天地での高揚感を前面に押し出した。古巣楽天ではなく、巨人を選んだ理由については「一番必要としてくれているところでやりたいなという気持ちがあった」と明かした。

右肩の不安は一蹴した。16年にメジャーで16勝を挙げるも、17年9月に右肩手術を敢行。それ以降はメジャー登板がない。今季はマイナーに終始し、シーズン終盤にようやく登板にこぎつけた。状態が心配されるが「来年の開幕に投げられるようにと思ってトレーニングをずっと続けています」ときっぱり。年内はノースローだった例年とは異なり、今オフはキャッチボールを継続。「感触はいい。これからブルペンに入ってと、段階を踏んでやっていきたい」と今月中に米ロサンゼルスに場所を移し、強度を上げていく。

原監督にも好感触だけを強調した。09年WBCの世界一経験を共有した指揮官を「“大将”みたいな監督。チームをまとめる力というか、チーム全体を包み込むように見守るような監督という印象がありました」。同監督は先発で起用する構想を明かしており、経験豊富なベテランにかける期待は大きい。「監督から直接『一緒にジャイアンツが優勝するための戦力として戦ってほしい』と言われた。そういう熱い思いを伝えてもらった」と岩隈。あのころのように-。巨人で思い切り腕を振る。【為田聡史】