マシンガン継投のリミッターが外れる。DeNAアレックス・ラミレス監督(44)が9日、休暇で旅行に向かう成田空港で、1軍公式戦に出場できる「出場選手登録」の人数が1人増えて29選手となることを歓迎した。「みなさんご存じだと思うが、私はリリーフを8人置きたいと言ってきたが、枠が増えれば9人も可能になる。今の段階では、投手に枠をさく可能性が高い」と早くもプランを明かした。

今季までの就任3年間、勝負どころで継投を刻むマシンガン継投は、ラミレス監督の代名詞の1つになった。昨季ポストシーズンに加え、Aクラス争いをした今季終盤、短期決戦モードに切り替えると、次々と迷いなくマウンドに中継ぎ投手を送り込んだ。「9人いれば、今季終盤のような継投ができる。高い可能性でそうなると思う。NPBがそうやって新しいことを取り入れるのは、いいこと」と追い風にする。

チーム全体のバランスを考えた上での選択でもある。「野手はある程度決まっているところが多い。投手の方が得策」。筒香を筆頭に本塁打王のソト、ロペス、宮崎と打てる野手がそろう。反対にブルペン陣への負担は大きかった。チーム最多で70試合の砂田をはじめ50登板以上が6人は、12球団最多。「コンディション面にもいい」と、投球過多を防ぐことができる。なにより「1人の新しい選手がチャンスを得られる」と出場機会が増える選手にとってもプラスにとらえる。新たな戦略を練りながら、航空機に乗り込んだ。【栗田成芳】

◆出場選手登録 これまで各球団、1軍の試合に出場可能な選手を28人登録できた。そのうちベンチ入りの登録は25人で、このメンバーが出場できる。選手登録されながらベンチ入りから外れるのは投げる予定のない先発投手が一般的で、29人に増えた場合、もう1人先発投手をベンチ入りから外して、試合に出る可能性のある選手を登録できるメリットがある。