中日が10日、2019年シーズンのスローガンを発表した。「昇竜復活!」で、竜の「〓(札のツクリ)」の部分に「WITH BLUE」を抱き込んだデザイン。取材に応じた与田剛新監督(53)は「中日に入団したときから“昇竜”という言葉には親しみがあった。いろいろな案があったが、すぐ浮かんだ。私から伝えて決めさせていただいた。竜を(龍の文字か)どっちにするか悩んだくらい」と自ら考えたと明かした。

スローガンに込められたのは、指揮官がルーキーだった時代への復古。「入団したときの時代を考えた。プロ意識も高く、勝負にこだわった時代に戻したい」。1990年(平2)。燃える男・星野仙一が監督を務めた時代だ。開幕投手は西本聖が務め、小松辰雄もローテーションの一角を務めた。山本昌広、今中慎二がともに初の2桁勝利を挙げた。不動の4番は落合博満。立浪和義がいて、宇野勝、彦野利勝、大豊泰昭もいた。正捕手は今年からコーチで復帰した中村武志。そして、守護神として故障の郭源治の代役・新人与田剛が開幕戦から投げた。

「スタッフも含めみんなで復活しよう」。中日の枠を超えたレジェンドたちが群雄割拠した時代に思いをはせる。「勝利しかない。勝つという結果をお見せする。みんなの意識がしっかり同じ方向に向くように、意識付けしていきたい」と指揮官は続けた。19年の中日に「昇竜」の肩書がはまった時、与田新監督が掲げるリーグ制覇、日本一を目標も見えてくる。

 

【90年開幕スタメン】

(1)(中)彦野利勝

(2)(遊)立浪和義

(3)(右)ディステファーノ

(4)(一)落合博満

(5)(三)宇野勝

(6)(二)バンスロー

(7)(左)大豊泰昭

(8)(捕)中村武志

(9)(投)西本聖