目指すべき場所を示した。巨人菅野が10日、メジャー挑戦への夢を再び公言した。将来的な米国進出を問われ「すごくデリケートなところ。あんまり言うと怒られちゃいそうなので」と前置きしながら「夢はありますよ。去年も言ったように、それはまだまだ持っている」と口にした。

今季は選考基準全項目クリアで沢村賞を2年連続受賞。「野球選手である以上、上のステージに行きたい、ということは当たり前。そう思えない自分でいる方が怖い」と球界のエースを不動のものにしたからこそ、あふれる思いがある。

実績に比例し、思いは強まる。昨年12月のイベントで「絶対的な力をつけて文句なく行けるようにしたい」とメジャーへの思いを初めて公言。球団はポスティングでの米国進出を認めた前例はなく、海外FA権取得は順調なら21年、メジャーでのプレーは最短で22年となる。

この日は、神奈川県内の東海大医学部付属病院を訪問。長期入院中の子どもたちと交流し「苦しいこと、つらいこと、悩み事もあるけど、そんなものはちっぽけなものだなと思える」と来季への活力を得た。向上心に背中を押されながら、見据えた道筋をたどる。【桑原幹久】