プロ野球経験者が学生野球の指導者になるための「学生野球資格回復制度NPBプロ研修会」が14日、都内で行われた。今季まで編成トップとしてDeNA・GMを務めた高田繁氏(73)、西武球団本部長だった鈴木葉留彦氏(67)、元阪神の藪恵壹氏(50)ら136人が出席。<1>学生野球とプロ野球の関係<2>新人獲得ルール<3>高校生の体の特性、ケガ予防<4>指導者の役割の4部構成で歴史などを学んだ。

高田氏は研修会を終え「私の年齢から職業として指導者になることはない。資格を持っていれば、いつでもアドバイスをすることができるからね」と言った。これまでプロ側で学生を待ち受ける立場だったが、今後は明大野球部OBとして、後進にプロで学んだ経験や技術を伝える考えだ。

藪氏は受講理由が具体的だった。「息子が高1です。硬式野球部です。ピッチャーじゃないですよ。この資格があれば言葉を交わすことができますからね」。出席者には、指導者転身を視野に入れる人、学生に助言したい時に備える人が散見した。藪氏は「プロアマの問題の原因は、もっと早く知っておけば良かった。現役の時から疑問でしたから」とすっきりした表情を浮かべた。【井上真】