横浜高前監督の渡辺元智氏(74)が15日、鹿児島県薩摩川内市で行われた「第2回国体スポーツフェスタINさつませんだい」に特別講師として招かれ、小中高生や保護者らに講演と野球指導を行った。

鹿児島では2020年に国体開催が決まっており、「怪物・松坂投手を育てた名将が語る~我が高校野球人生~」と題して75分の講演、さらに小中高生に対して実技指導も行った。

渡辺氏は「野球ができるのは平和だからこそ。それをかみしめ、先祖やご両親に感謝して、そしてガマンすることを覚えてほしい」などと力説。前日14日に鹿児島入りし、すぐに南九州市の知覧特攻平和会館を見学したことに触れ「特攻で亡くなった方々のことを忘れてはならない。野球ができる幸せを感じてほしい」と話した。

同校監督時代は、98年に松坂大輔投手(現中日)らを擁して甲子園春夏連覇を達成。甲子園は春夏合計27度出場し、51勝を挙げた高校球界の名将だ。今秋ドラフトでは、楽天に孫の渡辺佳明内野手(21=明大)も指名されて入団した。講演の後は小中学生らに故障しない投げ方などを、また市内4高校の野球部員へは身ぶり手ぶりで指導し「甲子園を目指してほしい」とエールを送っていた。