ロッテの新4番打者、井上晴哉内野手(29)に注目しよう。昨年、24本塁打し99打点を稼いだ。打率も2割9分2厘。入団5年目、一気に開花した大砲は、珍妙な記録もつくった。内野安打0。パの規定打席到達者(29人)中で、井上1人が「1本もないや安打?」だった。

135キロの巨漢アマダー(楽天)でも1本、セのバレンティン(ヤクルト)だって2本あった。バント安打は無理でも、投手強襲打やボテボテのゴロで一塁に駆け込むケースはある。井上には全くなかった。ただもうひたすら外野安打? これは04年の鈴木健(ヤクルト)以来で、14年ぶりの珍記録になった。

井上とは正反対、パの最多内野安打は源田(西武)で29本。中島(日本ハム)の22本が続いた。もし2人に内野安打がなかったとすれば、源田は3分7厘ダウンの2割4分1厘に。中島は4分4厘もダウンして2割1分7厘まで落ち込む。井上は2割9分2厘で変わらない。さすがだ?

今年、体重133キロのケニス・バルガス内野手(28=ツインズ傘下3A)が加入する。井上とのホームラン競争を期待したいが、2人の内野安打にも興味がわく。疾走(質素?)倹約せず、全力疾走で駆け抜けてもらおう。【米谷輝昭】