あこがれの人を超えてました! 広島ドラフト1位の小園海斗内野手(18=報徳学園)が20日、広島大学病院で新人体力測定に臨み、左右の筋力が対称という極上の太ももを持っていることがわかった。14年に測定した正遊撃手・田中広と同タイプで、筋力自体は田中広の1年目を上回っているという。未来の遊撃レギュラーは、大きな自信を手に2月1日から1軍キャンプに臨む。

測定結果を聞いた小園の顔がほころんだ。自らの太ももが、尊敬する田中広の1年目を超えるパワーを備えていることがわかった。バイオデックスという太もものパワーを細かく測る機械で、数字の裏付けができた。「うれしいことですが、野球でいつか勝てるようがんばりたい」。素直な喜びが口をついた。

広島大学病院スポーツ医科学センターの坂光徹彦理学療法士(41)が、小園の太ももについて説明した。「具体的な数値は言えないが、右の後ろ(の筋力は)は(新人8選手で)1番。左も2番目。左右の筋力がそろっているのが特徴です」。さらに「同タイプは誰かといわれたら、14年に測定した田中(広輔)選手。筋力自体は左右とも小園選手が上」と話した。左右対称だとバランスがよくなり、けがもしにくいという。

正遊撃手の田中広は、小園にとって目標であり、師匠でもある。昨年12月に施設見学した際「田中さんにいろいろ聞いてみたい。バウンドの合わせ方とか」と話した。その先輩の1年目を上回った意味は大きい。しかも、田中広は東海大-JR東日本を経てプロ入りしており、高卒の小園より条件は有利なはず。今後に自信の持てる測定値だったのは間違いない。

小園は報徳学園入学後から、左右のバランスを考えた下半身強化に取り組んできた。利き足が右であることを意識し、左足だけウエートトレーニングの反復回数を増やしたという。高校1年では68キロで「細かった」という体重を、バランスを保ったまま84キロまで増量。取り組みが間違っていなかったことが証明され「しっかり野球に生かしていきたい」と意気込んだ。

キャンプは1軍スタートが内定済み。極上の下半身を武器に、小園は田中広の背中を追う。【村野森】

○…小園はロッテドラフト1位の親友・藤原がインフルエンザA型に感染したことについて聞かれ、自らも感染予防に努めていることを明かした。「連絡を取って大丈夫かと言ったら、しんどいと言ってました。僕もマスク、手洗い、うがいで気をつけます」。感染すれば出遅れ必至だけに、人ごとではない様子だった。