黄金ルーキー、ヒヤリ…。中日ドラフト1位の根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が23日、ナゴヤ球場で行われた選手会合同自主トレの一部メニューを回避した。下半身に強い張りを覚え、ダッシュや室内打撃を見合わせた。

左右へのフットワークが珍しく重たい。午前中の3カ所ノック。二塁と遊撃でゴロをさばく根尾に、本来のキレ味が感じられなかった。外野で飛球を受け終わると、続く外野ダッシュメンバーから姿を消した。室内練習場での打撃練習にも参加せず。この間、黄金ルーキーは球場施設内で治療を施されていた。

「下半身の張りが強く、見合わせました」-。

午後2時前、球団広報から一部メニューを回避した理由が発表された。違和感を抱くシーンもあった。前半メニューのベースランニング直後、遠投メニューの送球が何故か乱れてもいた。この時点で下半身の踏ん張りをやや欠いていた可能性もある。本人は「大丈夫です」と気丈に振る舞ったというが、球団側は念のため名古屋市内の病院での診察を決定。夕方、マスク姿でナゴヤ球場を後にした。

現状、大事には至らない見通し。ただ、1軍沖縄・北谷キャンプインまで時間は多くない。根尾自身は2月3日の紅白戦に照準を合わせていたが、与田監督は当初から早期の実戦出場に慎重な姿勢。このタイミングで下半身に不安が生じたこともあり、2・3実戦デビューに黄色信号がともったことは否めない。将来はドラゴンズのみならず、球界全体を背負えるだけの逸材。球団は患部の状態を慎重に見極めていくことになりそうだ。【佐井陽介】