根尾はキャンプでは初めてメイン球場でノックを受けた。別メニュー組ながら高松と2人で遊撃の位置に。いつものサブグラウンドとは違い、広々とグラウンドを使った。「やっぱりメインのところ(球場)はいいな、と思いました」

腰の位置が低いため、ステップを踏むたびに土けむりが上がる。すべての打球を両手で捕球。1球ごとに動作を点検するように丁寧に打球を処理した。

近くでじっと見ていた荒木2軍内野守備走塁コーチが言う。「俺の新人のときとはステージが違うよ。比較にならない。俺より30倍、いや35倍うまい!」。同じく高卒ドラフト1位で入団。ゴールデングラブ賞6度の名手になるまで苦労を重ねた。そんな苦労人にはどう映るのか。「まだ制限をかけてやっているから分からない。楽しみではあるよね」。あえて絶賛を避けたところに、高い評価がすけて見えた。