中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が、1軍定着で牛1頭を手にする! 右ふくらはぎ肉離れのため、プロ初キャンプは沖縄・読谷村での2軍スタート。同村の石嶺傳實(でんじつ)村長は20日、日刊スポーツの取材に応じ、根尾効果について語った。「村での2軍キャンプは23年目になるが、こんなに人が集まって盛り上がるのは初めて」と大喜び。村の活性化につながっており、今季の1軍定着を条件に、来年の春季キャンプで県産牛1頭の贈呈を公約した。

15年に現役引退した山本昌氏が中日で活躍した10年頃までは毎年、牛の丸焼きを差し入れしていたという。しかし、県産牛の高騰により、ここ数年はチームに対し、バーベキュー用の牛肉数十キロの贈呈に変更していた。石嶺村長は「根尾君のプロの第1歩が、ここ読谷村から発進したことは変わらない事実ですから」とニンマリ。活躍次第では自身のポケットマネーと同村の支援者の寄付で、1頭約230万円の値が付く最高級ランクの県産和牛を贈る。

キャンプ3度目の休日となったこの日、根尾は読谷球場には姿を見せずに静養に努めた模様だ。足は完治しつつあり、前日19日には「もう100%に近いです。あとは強度を上げてベースランニングをすること」と説明。21日から始まる第4クールから、もう1段ギアを上げていく方針だ。

現在、読谷村ではラグビー7人制のニュージーランド代表と、U-25(25歳以下)日本代表が合宿中。19日には同村主催の歓迎セレモニーが開かれ、両代表に豚の丸焼きが振る舞われた。根尾への期待は高まるばかりで、豚ではなく牛1頭。日本一人口が多い村で、人間国宝3人を輩出した読谷村から、球界のスターへと上り詰める。【益子浩一】