ソフトバンク上林誠知外野手(23)が24日広島戦で背中の張りを訴え、1回の守りを終えたところで交代した。「開幕には間に合わせます」と本人は軽傷をアピールしたが、残り4日しかなく、開幕戦出場に黄色信号が点った。

6番右翼で先発出場したが、2回の打席がまわってくると代打福田が告げられた。「試合前にミラールームで素振りをしていたら背中が苦しくなった」と、試合直前に痛みを感じた。1回の守りだけで交代し、ベンチ裏ではり、電気で治療した。

「一番試合に出なければいけない人間が出られなくて申し訳ない。情けない」と、上林はオープン戦最終戦で打席に立てなかった自分を責めた。オープン戦は14試合に出場したが、44打数5安打。打率1割1分4厘、0本塁打、1打点と極度の不振に苦しんでいる。

29日の開幕までに打ち込み、状態を上げるつもりだった。工藤監督は「無理をして大きなケガになってしまうのは嫌なので」と大事を取っての交代だと明かした。上林は「まずはバットを振れるようにしないと」と話し、休日明けの26日の状態を見てからとなる。

デスパイネが23日広島戦で死球を受けた影響で、この日は途中から出場。ベストメンバーを組めないままオープン戦を終えた。上林の状況もあり、開幕1軍メンバーは登録ギリギリの27日まで熟考を重ねる。この日勝てば4年ぶりのオープン戦首位だったが引き分け。15試合9勝5敗1分けの2位で終えた。形がハッキリ見えないまま、リーグV奪回、3年連続日本一のシーズンへ突入する。【石橋隆雄】