巨人阿部慎之助捕手が通算400号となる今季第1号を放った。史上19人目の快挙。

5回から代打で途中出場し、同点の6回2死に中日3番手の田島から右翼席へ運んだ。花束と記念ボードを手にファンの大歓声に応えた。初本塁打は1年目の2001年4月13日横浜戦(東京ドーム)で河原から。また捕手の通算400号達成は野村克也氏、田淵幸一氏以来、史上3人目、巨人では王貞治氏、長嶋茂雄氏以来3人目。

 

▽阿部慎之助の試合中のコメント「打ったのはシュート。狙ってはいないけど、甘い球が来たらフルスイングすると決めていた。ありがとう!」

▽お立ち台での阿部慎之助「最高で~す! 本当にありがとうございます。なかなか打てるものではないと思っていた。監督がいいところで使ってくれるので、そう思って準備をしている。(監督は)僕と同じくらいホッとしているのではないか。何より連敗が止まって良かった。いつも代打の時、大きな声援ありがとうございます。これが励みで、まだまだ頑張ろうと思える」

▽原監督のコメント「見事でしたね。僕らには考えられない数字。しかもキャッチャーというポジションで素晴らしい数字だと思います。まだあともうちょっと打ってほしいですね。私の目の前で打ってほしいですね」

▽坂本勇人のコメント「阿部さんが400号打ったんで何とか勝って、試合終わりたいなと思ってたんでよかったです。ドキドキしながらしながら打席立ってましたけど、結果出て良かったなとホッとしています。僕も節目のホームランとか、ああいう場面でかっこいいホームランを久しぶりに見たんで、阿部さんより先に言わせてもらいます。最高です!」

<データ>

▼阿部が1日の中日10回戦(東京ドーム)の6回、田島から今季1号を放ってプロ野球19人目の通算400本塁打を達成した。初本塁打は01年4月13日横浜1回戦(東京ドーム)の河原からで、00年以降に入団した選手では最初に記録した。40歳2カ月で達成は山崎の42歳9カ月に次ぐ2番目の年長記録で、出場2211試合は中村紀の2195試合を抜いて最も遅い。

▼巨人で400本以上は王、長嶋に次いで3人目。阿部は捕手で1666試合出場しており、捕手で1000試合以上出場して400本は野村に次いで2人目。10年には自己最多の44本打ったが、本塁打王は獲得していない。本塁打王なしで400本は5人目。

▼阿部はローズと並び最多の228人から本塁打を記録。ローズの228人目は462号の09年岸(西武)で、400号時はローズよりも多い。阿部が本塁打を打った試合は268勝91敗10分け、勝率7割4分7厘。400本以上では秋山の7割3分6厘を抑えて勝率が最も高い。捕手で長年プレーした阿部にとっては、多くの投手から打ったことよりも、本塁打試合の勝率が高い方がうれしい記録かもしれない。