昨季13勝のソフトバンク石川柊太投手(27)が右肘痛を再発させ、復帰が夏場まで遅れることが15日分かった。

昨年の日本シリーズで右肘を痛め、1月の自主トレでは右太ももを肉離れし、宮崎春季キャンプはリハビリ組での調整を続けた。当初は5月には1軍に戻ることを目標に、3月末の2軍戦で登板する予定だったが、右肘に再び痛みを感じた。検査を受け右肘の靱帯(じんたい)に亀裂が見つかったため、4月上旬に福岡県内の病院でPRP療法を行った。

14年にヤンキース田中も行っている治療法で、血小板を使って組織の修復や再生を図る。現在はノースローで、肘の回復を待ちながら体力強化を行っている。3日にはインフルエンザにもかかり「きつかったけれど、もう大丈夫です」と話していた。

昨季、石川は先発、中継ぎの両方でフル回転した。150キロ台の直球と曲がりの大きいパワーカーブを武器に42試合に登板、127回1/3を投げチームトップタイの13勝を挙げた。今季は先発として期待されていた。痛みを抱えたまま投げ続ける考えもあったが、復帰までの期間がトミージョン手術と呼ばれる腱(けん)移植手術よりも短いPRP療法を決断。後半戦の大事な時期に戦力として戻れることを選んだ。

開幕ローテーションの一角ミランダが左膝を痛め離脱。ファームではバンデンハーク、サファテも調整を続けている。和田は実戦復帰しているが、右肘を痛めている岩崎はノースロー調整が続く。現在の1軍中継ぎ陣は若い投手も多い。経験豊富な石川の早い復帰が待たれる。