背水の覚悟。広島松山竜平外野手(33)とサビエル・バティスタ外野手(27)が18日、指名練習でバットを振り込んだ。ここまでともに打率1割台と不振が続く。松山はスタメンから、バティスタは2軍降格の危機にある。19日は前回1安打0封負けを喫した今永を相手に、両スラッガーが復調の兆しをつかむ一打を目指す。

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指名練習に参加した選手たちが90分の打撃練習を終える中、迎打撃コーチを相手に、松山とバティスタは交互に20分間打ち続けた。バティスタは9打席連続、松山は2倍の18打席連続無安打で、ともに打率1割台と低迷する。打力を売りとする両スラッガーの復調が得点力アップの鍵を握る。

野間や西川ら若手に加え、2人も打撃コーチから指名を受けた。バティスタは上体がホーム側に倒れる悪癖を正すために背筋を伸ばす意識で振り込んだ。開幕から思うように調子が上がらない現状に、2軍でリーグトップの7本塁打のメヒアとの入れ替えも検討される。背水の大砲は「ヒットが1本出れば気持ちも楽になるだろうし、チームも勝てると思う」と復調のきっかけを探る。

松山は迎打撃コーチ相手の特打後、2人の打撃コーチと30分ほど話し込んだ。内容は1打席目の入り方。前日17日巨人戦の1死満塁では打球に力のない遊併殺に倒れた。今季1打席目はスタメン13試合で安打なし。打撃コーチは結果だけではなく、思い切りのいいスイングができていない点を指摘。走者を置いた状況で打席を迎えることが多い中軸だからこそ、初打席を迎えるまでの準備の重要性を説いた。スタメンから外れる危機にも「結果ばかり追い求めてはいけない」と本来の打撃を取り戻すことを最優先に考える。

19日は前回12日に1安打完封を許したDeNA今永と再戦する。この日の指名練習には左投げの打撃投手を総動員した。迎打撃コーチは「対策は大きくは変わらない」と話し、前回同様に松山、バティスタがそろってスタメンに名を連ねる可能性は十分にある。休養日でも球場の監督室にこもった緒方監督も「しっかりとね。前回やられているので」とリベンジを誓った。【前原淳】