日本ハムの新時代の幕開けは、我慢のスタートとなる。4月30日、エース上沢直之投手(25)とクリーンアップの一角を担う王柏融外野手(25)が出場選手登録を抹消された。

栗山英樹監督(58)は上沢について「本当に疲れているので、疲れを取ってあげたい」と疲労回復を狙い、登板間隔を空ける措置と説明した。29日ソフトバンク戦は4回2/3を6失点だった。ここまで5試合に先発して2勝1敗、防御率は3・98。「(5月21日から5週連続で)6連戦が続くところに向けて、少し間を空ける」と話した。

同戦で左太もも裏を痛めた王柏融については「無理をして使って長引くのは…という判断。ベンチにいたら使っちゃうので」と説明した。開幕から全26試合スタメン出場。打率2割7分7厘、1本塁打、16打点と活躍するが、長いシーズンを見据え、積極的休養で完治を優先させる。

清宮、マルティネスら故障者を抱える中で3、4月は勝率5割で乗り切ったが、令和の幕開けも主力を欠いて臨む。1日西武戦は堀を今季初先発させる。「いけるとこまで。イニングは決めていない。全員で戦うしかない。(主力が)戻ってくるまで我慢する」。知将は時代が変わっても、頂点を目指して英知を絞り続ける。【木下大輔】