ネット連動企画「リクエスト制度」第4弾はやんみーさんから寄せられた「巨人岩隈久志投手の状態といまだ登板機会のない理由は?」にこたえるため、担当の桑原幹久記者が取材してきました。

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岩隈は着実に前へ進んでいる。16日に川崎市のジャイアンツ球場で、約2カ月半ぶりに座った捕手へブルペン投球を実施した。中2日で19日にも行い「やっと野球選手っぽくなってきたね」と心地よい疲れをかみしめた。

2月の春季キャンプは1軍で完走も、17年7月に手術した右肩の状態を考慮し3月以降はファーム調整が続く。毎朝7時半には球場入り。全体練習前に日課の約1時間のジムトレーニングなども実を結び「キャンプの頃より体とボールがつながるようになってきた」と手応えを口にする。

昨季は実戦登板なしに終わり、今季は8年ぶりに日本球界へ復帰。焦る気持ちを抑え、一から体と向き合っている。「去年は現状くらいで打撃投手もやったけど、状態は上がってこなかった。まだ勝てるボールが投げられない。今は感覚を少しでも上げたい」と肩の体力づくり、体の連動性向上を優先。慎重に状態を見極めながら順調に調整が進めば、夏頃の実戦復帰も見えてきそうだ。

19日には上原の現役最後のキャッチボール相手を務めた。「野球もあと何年できるか分からない。年だなと思うこともあるけど、若い子にはない経験もある。だからこそ感覚をとぎすませていきたい」。38歳の右腕から自分を信じきる覚悟を感じた。【桑原幹久】

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