左膝裏の肉離れのため離脱しているソフトバンク柳田悠岐外野手(30)が、6月末に実戦復帰する可能性が出てきた。

15、16日と福岡・筑後市のファーム施設で連日のフリー打撃を行い、鋭い当たりを連発。まだ全力で走ることはできず、外野守備も行っていない。首脳陣は1日でも早く柳田の打撃力を生かすために、打撃専念で7月上旬から復帰させるプランなど最善の策を考えていく。

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豪快なフルスイングでボールをたたきつぶす、いつもの柳田の姿だった。フリー打撃再開2日目の16日、まだ50球の制限付きだが、室内のネットに鋭い打球を突き刺した。「ここからが一番難しい。今は痛みが出ない範囲でやっている。全力で振っているが、違和感があるので、違和感を減らしていきたい」。4月7日ロッテ戦で負傷し2カ月半。当初より時間がかかっているだけに、無理して悪化させるわけにはいかない。

斉藤リハビリ担当コーチは「日に日によくなっている。まだ走ることは5~6割。7~8割になれば指名打者や代打としてなら6月末くらいには実戦に出られる状態には来つつある」と説明。早ければ6月28日からのウエスタン・リーグ、オリックス3連戦(28、29日タマホームスタジアム筑後、30日リブワーク藤崎台)で打席に立つ可能性も出てきた。柳田も「違和感をなくしていけばゲームの球も打てるかな。(6月中に)復帰できればいい。早ければ早いほどいいが、ちゃんと治さないといけない」と、早く投手の生きた球を見たいと意欲を見せる。

チームは故障者続出の中、現在、交流戦首位、パ・リーグでも首位楽天に0・5差の2位につけている。だが、中村晃が腰痛で再び離脱。絶好調のグラシアルも昨年同様に7月末からペルーで行われる国際大会にキューバ代表として出場するために一時離れる。今宮も左太もも裏の痛みを抱えている。柳田の打力は何よりの戦力となる。外野を守ってフル出場できるまで2軍で調整させるか、指名打者や代打としてすぐに1軍入りさせるか、チーム状況を見ながら首脳陣が判断していく。