2軍調整中の阪神藤浪晋太郎投手(25)が1軍昇格をかけた“最終テスト”に臨む。29日のウエスタン・リーグ広島戦(マツダスタジアム)の先発が内定。好投すれば、今季初の1軍マウンドがぐっと近づく。

今季はここまで2軍で4試合に先発。1イニングの登板だった5月18日の広島戦(由宇)から、徐々にイニング数を増やしてきた。前回6月18日の広島戦(鳴尾浜)では今季最長の7回を投げ、10安打されたが3失点にまとめた。四球も2つに抑え、打たせて取る投球を披露。「ゴロで打ち取るのは自分のスタイル。意図したアウトの取り方は多いと思うので、そういう意味では手応えは感じています」と収穫をつかんだ。

今回の登板は、イニング数無制限。1軍での本番を見据えたマウンドになる。チームは7月2日のDeNA戦(横浜)から10日の巨人戦(甲子園)まで9連戦を控える。球宴までの過密日程の中、先発投手の頭数も必要になる。好投すれば、9連戦中の1軍復帰が現実味を帯びてくる。

今季はプロ7年目で初めて開幕を2軍で迎えた。悔しさを胸に秘めて前向きに試行錯誤し、2段の新モーションにも手応え十分、着実に状態は上向いている。藤浪が帰ってくれば、明るい材料がまた増える。【磯綾乃】