ヤクルトの“小さな大投手”身長167センチの石川雅規が現役最多を更新する167勝目をマークした。

今季最多の4四球と制球に苦しみながら、5回4安打で4失点。「最初、うまいことコントロールできなかった。守りに入って、攻めきれなかった」と勝利にも反省していた。

入団時「少しでも大きい方がいいのかなと思って」と公称は169センチだったが、実際は当時から167センチ。「この体しか知らないし、身長は関係ないつもりでやっている」と話す。多彩な変化球、1球ごとにプレートの位置を変える投球術、どの球種も同じフォームと高い技術でプロ18年目を迎えた。

身長は変わらないが、年齢とともにフィジカルは変化する。体重は入団時の65キロから72キロに。以前は先発する直前に1食の炭水化物の量を増やしていたが、年々変化。最近では2、3日前の食事から徐々に増やし、間食におにぎりを食べるなどして調整する。家では夫人に頼み、赤身の肉や魚のメニューが並ぶ。「本当は揚げ物が食べたいんですけどね」と笑いながら人一倍、体に気を配る。目標は通算200勝。球宴休みには、既に今オフのトレーニングを考えているベテランは、間違いなく“大投手”だ。【保坂恭子】