日本ハムは最下位のオリックス相手に、2連敗を喫した。0-3の2回、5長短打の猛攻で3点を挙げて追いついたが、すぐさま勝ち越され、最後まで主導権を奪えなかった。4番中田翔内野手(30)が4打数無安打と大不振。左翼を守った清宮幸太郎内野手(20)の好守備もあったが、流れは変えられなかった。後半戦序盤の勢いはなく、3カード連続の負け越しが決まった。

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最下位オリックス相手に、落としたくない試合だった。試合終了から約30分後、ようやく報道陣の前に現れた日本ハム栗山監督は「ここで我慢するしかない。勝ちきれないことの責任は感じている」と、絞り出した。

7月の月間MVP右腕、オリックス山岡を苦しめたものの、勝利にはつながらなかった。10戦連続で先制点を奪われスタート。0-3の2回、渡辺の8号ソロを号砲に、一挙3点で追いついたところまでは良かったが、主導権が奪えない。直後にあっさり勝ち越されるなど終始、後手に回り、今季4度目の対戦で初黒星を喫した。

4打数無安打に終わった4番中田の状態は深刻だ。7月31日楽天戦(札幌ドーム)の第1打席で則本昂の速球を捉えた際、あまりの激痛に思わず右手を離して以降、22打数1安打。出場した5試合すべてで敗れている。左手1本に頼る打撃が続き「バットが強く振れない。情けないけど、怖い。体に(痛みが)染みついているのか、今は中途半端なスイングしかできない」と、もどかしい気持ちをぶちまけ「酷い、の一言。狂いまくっている」と、強い言葉で自分を責めた。

首位ソフトバンクとのゲーム差は変わらずも、ゆっくりと3位西武が近づいてきた。残り40試合で貯金は5。栗山監督は常々「主役勝負」を強調してきた。主役とは、もちろん、中田のことだ。「こっちは信じるしかない。これっぽっちも疑いを持たずに行けるかが、大事」という指揮官の祈りは、通じるか。【中島宙恵】

▽日本ハム谷口(2回に一時同点とする適時打に)「なんとか1本打ちたいという気持ちだった」

日本ハム近藤(先発山岡に2安打1四球)「良い投手なので良いイメージはないけど、結果がついてきてよかった」

▽日本ハム大田(8回に代打で遊併に倒れ)「(初球を)狙っていたけど打てなかった。明日また切り替えていきたい」

▽日本ハム宇佐見(2回、6試合ぶり打点の右前適時打で加点)「初球をうまく捉えられた」

▼日本ハムはオリックスに10試合連続となる先制点を許し、逆転かなわず連敗となった。先制された直近10試合は3勝7敗。今季103試合では55試合で先制され、16勝37敗2分けで勝率3割2厘。逆に先制した48試合は、36勝10敗2分けで勝率7割8分3厘。