DeNAから単独1位指名を受けた桐蔭学園・森敬斗内野手(3年)は、自分の名前が画面に映し出された瞬間、驚きの表情をみせた。野球部3年のチームメートとともにテレビ中継を見つめ「本当にビックリしました。あのタイミングで指名されて、ビックリして…」。仲間たちからの祝福に、すぐに満面の笑みとなり、「1位で指名されてよかったと思って。(DeNAは)今年もリーグ戦でいい成績を残したチームですし、いい球団に選んでもらえたなと思います」と喜んだ。

俊足&強肩の遊撃手。50メートル5秒8、遠投120メートルの運動能力の高さを誇る。U18W杯では星稜・奥川、大船渡・佐々木、東邦・石川らとともに世界と戦った。対戦してみたい選手には「奥川です」と即答。高校日本代表の1次合宿では見逃し三振を喫しており「奥川もセ・リーグで対戦出来る機会も多くなると思うので、楽しみにしています」と、プロの舞台での再戦を心待ちした。またライバルを問われると、こちらはしばし考えた末、石川の名前を挙げた。「(ライバルは)あまり意識してはないですが…。高校生で打者で1位(指名)が同じで。日本代表でも一緒でしたし、石川は意識しています」と明かした。

目標には早期の1軍プレーを掲げながら、しっかりと足元を見つめた。「自分はまだまだ非力。パワーもないが、足の速さや肩の強さを評価していただいたと思う。ずっとショートでやってきているので、ショートでやりたいな思ってます。ショートをやりたいです」と、ポジションへのこだわりと自信ものぞかせた。

横浜スタジアムでのプレーは2年夏の準々決勝で敗れた慶応戦の1度だけ。「(高校の)地元のDeNAさんに指名して頂いて、桐蔭学園も神奈川ですし、地元の力をすごく感じています。10年、20年と長く結果を残したい。1つでプレーで見ている皆さんを感動させられるような選手になりたいです」と力強く誓った。

○…森がDeNA入りすれば、桐蔭学園から大学などを経ず直接プロ入りした5人目の選手となる。77年ヤクルト2位の渋井以来42年ぶり。森は「(プロに)早く入って挑戦したい気持ちがあった。高校からプロに挑戦させていただくのは異例だと思いますが、伝統の中で名を刻めるように、プロの世界に入っても頑張りたい」と力を込めた。